北海道にかつて生きていたエゾオオカミ。
今はもう、絶滅してしまった動物だ。
「なぜ絶滅したのか」を、ちゃんと知っている人は、意外と少ない。
この本は、
エゾオオカミが「なぜいなくなったのか」を
一方的な悪者探しではなく、
生態系全体の流れとして描いている。
エゾオオカミ・エゾシカ・森のバランス
エゾオオカミ、エゾシカ、草木。
この三者は、ちょうどいいバランスで共存していた。
そこには、
もともと北海道に暮らしていたアイヌの人々との
穏やかな関係もあった。
自然の中で、
人も動物も「とりすぎない」「壊しすぎない」暮らし。
それが長く続いていた。
ある年の大雪が、運命を変えた
ある年、大雪が降り、
エゾシカは食べ物を失う。
それを追うエゾオオカミも、当然、餌に困る。
そして、
本州から来た人たちの馬を襲ったことで、
エゾオオカミは「悪者」になった。
結果、撃たれ、
エゾオオカミは絶滅してしまう。
次は、シカが悪者に
エゾオオカミがいなくなったあと、
今度はエゾシカが増えすぎて、
人間が困るようになった。
でも、本当に原因は、シカだけだったのだろうか。
表面だけを見ないということ
この本が静かに教えてくれるのは、
表面的な出来事だけで判断しないということ。
• なぜ、そうなったのか
• その前に、何が起きていたのか
• 誰の行動が、どんな影響を与えたのか
原因をたどっていくと、
人間の関わりが大きかったことが見えてくる。
それでも、
「人が自然のバランスを大きく変えてしまう存在である」
という事実は、変わらない。
一度崩れた生態系は、簡単には戻らない
この絵本を読んで強く感じたのは、
一度崩れた生態系を元に戻すことの難しさ。
誰かを悪者にして終わるのではなく、
背景を知り、
これからどう関わるかを考える。
『エゾオオカミ物語』は、
過去の話でありながら、
今のニュースにもつながる一冊だと思う。
☆エゾオオカミは、なぜ絶滅したのか。
この絵本は、動物を一方的な「悪者」にせず、
生態系と人間の関わりを丁寧に描いています。
ニュースの背景を考える力を育てたい親子におすすめの一冊です。
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